私と理論

数学の話を主に書きます

ヨーロッパ・ビール🍻旅行記①

2023/9/25-10/2でビールを飲むことを主目的としたヨーロッパ旅行をしてきたのでご報告させていただきます.

発端

  • 10年以上ビールを飲み続けた結果,結局ピルスナーウルケルというチェコのビールが一番美味しいんじゃないかという結論に至りつつあり,本場で飲んでみたかったこと
  • 百塔の街・黄金の街・千年都市であるところのプラハを見てみたかったこと

が理由で2年前くらいからチェコに行きたいチェコに行きたいと言っていたのですが,コロナの影響だったり博士課程に入学して忙しかったりで行く機会がなかなか行けていませんでした. 博士号を取得し,海外旅行の規制が緩くなってきたこのタイミングしかないということで,行く行く詐欺マンを脱するためにもチェコを訪問することにしました. 目的地はプラハと,ピルスナーウルケル発祥の街プルゼニです.

1人で行くのもアリでしたが,やっぱり他のビール好きと語り合いたいということで一緒に行く人を探したところ,Y.Y.さんがやる気満々だったので2人で行くことにしました.Y.Y.さんはヨーロッパでの長期滞在経験が複数あるので頼もしいですね.

2人の予定的に9月末-10月頭くらいが良さそうと言っていると,そのあたりってオクトーバーフェストじゃんということでミュンヘンにも行くことになりました.自分は2014年にもオクトーバーフェストに行ったので9年ぶり2回目になります.

オクトーバーフェスト: ミュンヘンで毎年9-10月に開催される世界最大規模のビール祭り

さらにウィーンも自然にルートに組み込めるということで行くことになりました. 自分のウィーンでの主目的は,エゴン・シーレ「死と乙女」という絵を見ることです. Y.Y.さんはオリジナルのザッハトルテを食べたいらしい.

旅行地図

日本→ミュンヘン

雑にsky ticketで調べるとLOTポーランド航空を使ってワルシャワ経由で行くと安い&時間が良さそう. ポーランドビールも飲めるじゃ〜んということでこれに決定.

出発前日は京都で結婚式に参加したりでわちゃわちゃしていたが気合で準備して成田から出発. LOTポーランド航空は普通に良かったです. とりあえず機内で一発目のビールをキメる.

甘めで飲みやすいラガーで美味しいです.美味しいのでおかわり. Żywiecポーランドで一番有名なビールらしいです?

ワルシャワ空港で無事乗り換えできそうだったので,その辺のバーでŻywiecのIPAを飲んでみる.

スタンダードなIPAという感じで美味しいです. Żywiecは色んな種類のビールを出してるみたいでした. よく考えるとこの旅行でIPAを飲んだのはこれが最初で最後でした.

あとはミュンヘンまで飛行機,これは一瞬.

1日目(ミュンヘン

ミュンヘン空港でY.Y.さんと拍子抜けするほど簡単に合流しました. とりあえずホテルに荷物を置きます.

ホフブロイハウス

メインの目的は勿論オクトーバーフェストなのですが,着いたのが午前中ということでしばらく暇に. ならばということで街中を観光しつつホフブロイハウスに行きました.

ホフブロイハウスというのは,ミュンヘンにある有名なビアホールです. 9年前にオクフェスに行ったと父親に言ったら「ホフブロイハウスには行ってないんかw」みたいな煽りを喰らったので絶対行ってやると思っていました.

行ってみて感じたのは,とにかく大きい! 博物館なんかに転用できそうなサイズです.なんと1000人入れるとのこと. 特に中庭のスペースが屋外でいい感じだったのでここでビールを開始しました.

デカくてうまいですね.ドイツのビールは日本の大手ビールに似ています(というか日本が参考にした). だけどなんとなくドイツの方が大雑把な味がする気がします. その大雑把なビールをクソデカ1ℓジョッキで飲むのが最高です.

オクフェス①

スタートダッシュに成功した(この時点で1.5ℓ飲んでいる)ので,オクフェスに向かいます. オクフェスはミュンヘン中央駅近くのテレージエンヴィーゼという公園で開催されています. この会場もめちゃくちゃ広くて,wikipediaによるとなんと東京ドーム9個分! 複数のビールテント(テントといっても並のレストランよりはるかに大きい)が設置されているだけでなく,移動式遊園地ということで観覧車やジェットコースターなどの絶叫マシン,お化け屋敷なども大量にあって,もはや一体これは何のイベントなんだという感じです. ビールは1ℓ単位のクソデカジョッキでしか売られていないので,気合いを入れて飲む必要があります. 因みに現金しか使えません!

オクフェスには6大ビール醸造というものがあり,シュパーテン・アウグスティナー・パウラーナー・ハッカープショール・レーベンブロイ・ホフブロイで構成されます. とりあえずそれぞれの醸造所は一杯ずつは飲もうということで行動開始(ホフブロイは済).

とりあえず近くにあったアウグスティナーのテントに入ります. 中は予約席 or 埋まっている席ばかりだったのですが,予約客が来るまでは座ってもいいよということで一杯飲むことにしました.

テントの中は蒸し暑いのであまりにもビールが進みます. 丸焼きのチキンも頼んでこれがオクフェス!最高! しかし予約客が来るので1時間くらいで追い出されます.

時間が17時くらいになってくるとなかなかテント内には座れません. ということでテントの外の席を探します. ちょうどレーベンブロイのテントの外を彷徨いて席を探していると,地元の人がここなら2人座れるぞ!とありがたく声を掛けてくれたのでそのあたりに座ることにしました. ということでレーベンブロイを飲みます.

ここに座って飲んでいると,隣にウクライナ出身の人たち(今はプラハに住んでいる?)が座ってきたので色々と話をしました. 色んな人が来ていますね. Y.Y.さんが売り子からパンを買ったところ,買った後になって地元の人から「そのパンまずいよ」的なことを言われてて草でした. もっと早く言ってくれ

そろそろ酔っ払いですがもう一杯飲もうということでパウラーナーのテントの外の席に座りビールを頼みます.

これが一番自分の好みだった気がします. 2人で飲んでいると,隣のやたらと元気が良く発音が聞き取りやすいイギリス人と仲良くなります. 自転車でイギリスから来ているらしく,次の日にはイギリスに帰るとのこと.

ビール飲みながらしばらく喋っていると,「思い出にあのヤバそうなアトラクションに乗ろうぜ!!」的なことを言ってきます. ヤバそうなアトラクションとはこれです.

一番ヤバいやつ
もの凄く高いところまで上昇して,そこで長時間静止して,いきなり落下するやつです. オクフェス会場最高峰っぽく,周りには見物客がたくさんいますが乗っている人は少なめです. 普段の自分なら,いや〜荷物あるしゆーてええわ〜とか言いそうなのですが,かなり酔っ払ってたので,面白そう!!!となったので3人で乗ることに. もともと絶叫系は大好きなんですよね.

なんと例のイギリス人が料金を奢ってくれます. 少し並んで荷物を預けていざスタート.ゆっくりと高度が上がっていき,最高地点でしばらく停止します. 確かに怖さはありました.しかし,最高峰から見るオクフェス会場・ミュンヘンの光はとても綺麗で,酔っ払っているのもあり最高の気分になってしまいました. そして落下.しかし落下自体はそこまで怖いものではありません.怖いのは落ちるのを待っている時間なのです.

さて落下してアトラクションを降ります. Y.Y.さんと例のイギリス人に合流しようとする…と例のイギリス人は消えていました.?????????

どういうことなのでしょう? いくら探しても例のイギリス人はいません. 何か盗られたか?と思いましたがそうでもなさそうです. なんならアトラクション代を払ってもらったのでこちらとしてはプラスです. 意味がわかりません.

結局よく分からないので,オクトーバーフェストに潜む妖精さんが人々をアトラクションに誘導して驚かせているという解釈をしておくことにしました. また来た時も妖精さんに会えるといいですね. 首を傾げながらホテルに帰りました.

9年前に来た時も似たような出来事がありました. オクフェスでは不思議な出会いは普遍的なのかも.

2日目(ミュンヘン

Y.Y.さんが早起きしてミュンヘンの街を走っててビビりました. ホテルで朝ごはんを食べます.クロワッサンが異常に美味しい,流石ヨーロッパ(?).

ドイツ博物館

この日もオクフェスに行く予定です. 前日はテント内に座れなかったので,今日は早めに行ってテント内をサクッと楽しみ,早めに帰って次の日早朝のウィーンへの移動に備えようという作戦です. それでも15時くらいに行けば良いのでしばらく暇ということで,てきとーに検索して見つけたドイツ博物館に行くことにします.

ドイツ博物館

ドイツ博物館は,ミュンヘンにある科学博物館であり,農業・工業・物理・化学・宇宙・暗号・数学・音楽など非常に幅広い分野の学問に関する展示が行われています. あまりにも膨大な展示のため,全てをしっかり楽しもうとすると一日ではとても終わりません. こういう施設は子供が楽しみながら勉強できそうで良いですね. 我々はざっと全体を俯瞰するように見て回りました. 個人的には,暗号のブースにドイツの有名な暗号機であるエニグマが展示されていてテンションが上がりました.

ドイツのギターヒーロー

オクフェス②

15時くらいから乗り込んでいきます.

まずハッカープショールのテントに行きます.昨日の夜の混み具合が嘘のように席が空いています. とりあえずビールを頼みます.

昼を食べていなかったので料理も注文します.肉料理を頼みまくりです.

やっぱりソーセージ

このテントで,ミュンヘンに着いてから初めて日本人を見ました.意外と少ないみたいです.

6大醸造所のビールをコンプリートするために,最後に残ったシュパーテンのテントに行きます.

名物の鶏の丸焼きを食べます.

スイーツ的なものもあります.

ここではテント内の予約されていない席に座ることができました. これはかなり重要です; 夜のテント内を楽しむことができるのです. テント内は夜になると照明の雰囲気が大きく変わり,延々とバンド演奏が流れる中,みんな椅子の上に立って歌い踊りまくります.

昼のテント内
夜のテント内.昼と全く雰囲気が違う

自分がそこまで洋楽詳しくないからか,知らない曲が多かったですが,John Denverの"Country Road"やBon Joviの"Livin' On A Prayer",Queenの"We Are The Champions"など知っている曲もいくつかあり,楽しく大合唱しました.このあたりから酔っ払いの影響もありテンションがおかしくなっていて,隣の人と写真撮りまくってたりしたらしいですがあまり記憶がありません…(スマホには写真が色々あった) 隣の人がオーストラリア出身と言っているのにオーストリア出身だと勘違いして,ウィーンの観光名所を聞きまくって気まずい雰囲気になったりしたのは覚えています.

結局21時くらいまでテントで飲んで遊んでいました.サクッと終わらせて次の日の早朝の移動に備えるとはなんだったのか. 終わった後は,僕は島唄を歌っていたらしいです.なんで?

3日目(ミュンヘン→ウィーン)

朝早く起きてミュンヘン駅から電車に乗ってウィーンへ向かいます. 大体4時間くらい. 車窓は概ね平原が広がっていて,馬がいたり牛がいたりします. 前日飲んでおいたミラグレーンの御力か,二日酔いなしです.

乗った電車

12時くらいにウィーン中央駅に着き,ホテルに荷物置いたらまずはカフェ・ザッハーに向かいます. ここは有名なお菓子ザッハトルテの発祥の店で,Y.Y.さんが前回来ようとした時は行列がヤバ過ぎて入れなかったのでリベンジを誓っていたそうです.

どれだけ混んでいるんだとビビりながらお店に着くと,平日だったからかほぼ行列もなくすんなり入れてしまいました. ザッハトルテとウィンナコーヒーを注文します.

ザッハトルテ
ウィンナコーヒー
食べて驚いたのが,全く甘くない!チョコケーキもクリームも甘そうに見えますが裏切られます.それでも,というかそれ故にとても美味しい.自分はそんなに甘いものが好きなわけではないので気に入りました.

腹ごしらえをしたので二つの美術館,レオポルド美術館美術史美術館に行きます.

レオポルド美術館は19世紀後半-20世紀前半の美術作品を中心に展示している美術館で,クリムトやシーレの絵が多いです. そこまで大きい美術館ではないので2時間くらいあればしっかり見て回れると思います. というか入ってしばらくしてから気づいたんですが,今年の初めに東京都美術館でレオポルド美術館展が開催されていて,それに行ったのでけっこーな割合の絵は見たことがありましたね… まあいいものは何度見ても良いのでヨシ!!

レオポルド美術館

次に美術史美術館に行きます. こちらはレオポルド美術館よりも古い美術品が多く展示されいてます. ここは数あるウィーンの美術館の中でも最も大きく,展示されている美術品の数は膨大です. それほど美術に詳しくない自分でも知っている絵がたくさんありました. 建物自体も立派で,中央ホールは豪華絢爛,展示室はたくさんの小さな部屋が繋がりあっており,まるで迷路です. 2人で各々好きなように回っていましたが時々不意に合流したりして,なんとなくランダムウォークの合流確率に思いを馳せたりしていました(?) 絵以外の美術品も多く,ちゃんと見て回るならば一日覚悟しておいた方が良さそうです.

あとはヨーロッパ名物クソデカ大聖堂の塔に登ったりしたあと,ご飯を食べに行きます.

シュテファン大聖堂から見たウィーン

ウィーン名物シュニッツェル(肉を叩いて薄くして,パン粉を付けて揚げたもの)を食べたいので,専門店を探します. 最初は近くにあったFiglmüllerというお店に入ろうとしたのですが,実は有名店だったらしく予約がないと無理と言われてしまいます. 仕方がないので近くのLugeckというお店に入ります. 後で知ったのですがこのお店もFiglmüllerの系列らしくラッキー! しかもこのお店はビールに力を入れているらしく,飲むしかねえ!

どちらもドイツのビールに近い感じで美味しいです. 白ビールは結局ここでしか飲んでないですね.

無事シュニッツェルも食べることができました.サクサクで美味しい.レモンがよく合いますね.ビールとの相性も抜群です.

満足したのでホテルに帰って明日に備えて寝ます.

その②に続きます.