私と理論

数学の話を主に書きます

ヨーロッパ・ビール🍻旅行記②

その①からの続きです.

4日目(ウィーン→プラハ

またもやY.Y.さんが早朝ランニングをしてビビります. ウィーンのホテルの朝食もクロワッサンがありましたが,あまり美味しくなくてテンションが下がる.

ベルヴェデーレ宮殿

午前中はベルヴェデーレ宮殿に行きます. ウィーン中央駅の近くにあるどデカい宮殿で,上宮と下宮,そしてその間の広大な庭園からなります. 上宮と下宮は美術館にもなっており,ここにもたくさんの有名な美術品が展示されていてます.

とりあえず荷物を預けてlet's go...と行きたかったのですが,なんとベルヴェデーレ宮殿は大きな荷物が預けられません. 仕方なく中央駅まで行ってロッカーに荷物を預けてタイムロスです.

気を取り直して上宮の見学をします. ここもたくさんの部屋が繋がる迷路のような建物で,それぞれの部屋に美術品が飾られています. ここで自分のウィーン訪問の目的の一つであるシーレの「死と乙女」を発見します. 写真可だったので撮りました.生で見ると大きさから来る迫力がありますね.

上宮の見学を終えて下宮の見学…とここで自分がチケットを失くしたことに気づきます. 上宮と下宮でチケットが一緒なんですよね…なぜこの一瞬で失くせるのか自分が怖い. 悲しいですがわざわざ買い直すほどではないのでY.Y.さんが見学するのを庭で待ちます. 暇だったのでベルヴェデーレ宮殿自撮りの練習とかしてました.

さて昼ご飯(またシュニッツェル)を食べて電車でプラハで移動します. 大体4時間くらいで着きます. 今回は相席だったので何となく気まずいです. ひたすら京極夏彦の鵼の碑を読んでました.

ウ・フレクー

プラハに着いたらホテルに荷物を置いてウ・フレクーに向かいます. ウ・フレクーとは歴史のあるプラハの有名な巨大なブルワリー+ビアホールです. なぜか妙にチェコに詳しい姉がおすすめしてくれました.(チェコ人の友達が推していたらしい)

入り口がかっこいいウ・フレクー

お店の前にはかなり人が並んでいましたが,ちょっと待つと中に案内されました. 中に入ってみると迷路のように入り組んで部屋がたくさんある,ちょっと変わったビアホールでした. 我々は中世風の部屋に案内されました.

ウ・フレクーでは能動的にビールを注文することはできず,ビールがなみなみ注がれたグラスを大量に持ち歩いているお兄さん方が,近くに来た時にビールを置いてくれます.ビールは通常のビールと黒ビールがあります.黒ビールがここのイチオシのようです.

注文したビールの数は注文票に黒の縦棒で書かれます. 何とワイルドな数え方!

注文したビールの数が縦棒で表される

チェコ料理も注文します.ビールに合いまくり.

店内ではアコーディオンを持ったお爺さんが練り歩いていて,色々な曲をずっと演奏しています. 我々の近くに来てくれたときに,「お前ら中国人か?」「いや日本人」「日本の曲は一曲だけ知ってるぜ」ということで一曲演奏してくれたんですが,知らない曲でした(?) でも何となく悪いので「知ってる曲だぜ!最高!」的なことを言っておきました.

アブサンバー

Y.Y.さんがアブサンバーに行きたいというので二次会します. アブサンというのはチェコ名物の薬草系リキュールで,飲むと幻覚がみえるという説がある怪しいやつです. プラハの迷路のような街並みを縫ってY.Y.さんが行ったことがあるというアブサンバーに向かいます. 辿り着くとそこには怪しすぎるお店が.

前回はY.Y.さんはここを発見して1人で突撃したらしい.勇者?

中に入ると地下に通されて,そこでアブサンを注文. 専用の機械で氷水で薄めて提供してくれます.氷水を入れると透明なアブサンが白濁するのが面白い. 店員のお兄さんが流暢な英語で仕組みを説明してくれましたが,流暢すぎて全然聞き取れませんでした…

美味しかったのでお土産に一本買って帰りました.

5日目(プラハプルゼニプラハ

プラハの宿の朝食にもクロワッサンがありました.味は普通なのでテンションも普通.

プルゼニ

この日はこの旅のメインの目的である,プルゼニという街のピルスナーウルケル醸造に行きます. ピルスナーウルケルというのはチェコのビールで,日本でも非常に人気のあるビールのスタイルであるピルスナーの元祖とされています. (プルゼニという街名がピルスナーの由来) 自分はけっこービールを飲んできましたがこのビールが一番好きです. お店でちゃんと注いでもらったピルスナーウルケルに勝てるビールは存在しないと思っています. 最近では日本にも気合を入れて出す店が増えてきていて嬉しいですね.

さてプルゼニという街には電車で1時間くらいで移動できます. ついてみると生憎の雨でやや寒いですが,気にせずピルスナーウルケル醸造所まで歩きます.

ウルケル醸造所の門

今回は前もって醸造所見学ツアーを予約していたので,これに参加します. チェコ語以外にも英語のコースがあるので,外国の人も多かったです.(日本人は見ませんでしたが…) ツアーは40代くらいの女性がガイドしてくれました. この人,なかなか面白くて小粋なジョークを挟みながら色々な設備を紹介してくれます. 実はこの工場の一部は日本のアサヒビールが所有しているらしく,日本語解説がついていたり,アサヒビールがアピールされている部分があって親近感が湧きました.日本のみんなも行こう!

日本語の解説
ビールで日捷友好

ツアーのハイライトは,地下のビール貯蔵施設で飲める無濾過無殺菌のピルスナーウルケルです. なんとここでしか飲めない逸品!

元気よく飲みましたがぶっちゃけ別に美味しくはないです.美味しくない日本の地ビールみたいな味がします.まあでも何事も体験ということでヨシ!! ちなみに,この地下貯蔵施設,めちゃくちゃ寒いので上着を持っていかないと凍えながらビールを飲むことになります.

さて見学ツアーが終わった場所から外に出ようとすると,すぐそこがお土産売り場になっています. 商売上手いなと思いながらも,体が勝手にウルケルTシャツとウルケルタオルを購入します.

この時点で13時くらいだったので,プルゼニの街を散策しつつウルケルを飲める場所に行こうとなります. プルゼニの中心は,聖バルトロミェイ教会という大きな教会及びそれを囲んでいる共和国広場です. その共和国広場をぐるっと回るように路面電車が走っています. 聖バルトロミェイ教会には高い塔があり,登れるので上からプルゼニの街を一望できます. 大きくないけど歴史があり,町並みが綺麗で美味しいビールのある,この街の雰囲気が自分はとても気に入りました. またチェコに来て,今度はプルゼニに何泊かしてゆっくり街を見てまわりたいです.

塔から見下ろすプルゼニの街

さて,ここまで我慢したのでピルスナーウルケルを飲むぞ飲むぞ飲むぞってことでその辺のレストランに入ります. 迷わずピルスナーウルケルを注文!!

いやーうますぎる.これをはるばるを海を渡って鉄道を乗り継いできました. この瞬間は自分の生涯において燦然と輝き続けることでしょう.

ヨーロッパのピルスナーウルケルは銅製のタンクに貯蔵するようで,それが見えるのもgoodです.

ピルスナーウルケルのタンク
Y.Y.さんはこの店から ABC (AtCoder Beginner Contest) に出てました(チェコの14時は日本の21時).何が彼をそこまで駆り立てるんだ.

この後プラハで用事があるので,14時30分ごろにプルゼニを出て鉄道でプラハに戻ります. プルゼニ駅で電車を待っていると,なにやら大声で盛り上がっている集団とそれを取り囲む警察が… 実はどうやらその日はプルゼニのサッカーチーム vs プラハのサッカーチームの試合がプラハであるらしく,プルゼニのサポーターが集団でプラハに移動するのと鉢合わせになってしまったようなのです. ただのサポーターと思う勿れ,警察が取り囲んでいることからも分かる通り,ちょっと異常なテンションで騒いでいてあまりお近づきになりたくない感じです. しかしなんとY.Y.さんが一等車を予約していたので,彼らとは別車両になることができました.グッジョブすぎる. プラハに着いてもホームで集団で歌っていたので,電車の中もすごかったのだろうと思います.すごい熱量ですね.

プラハ

この日の夜の予定は,プラハエステート劇場でオペラドン・ジョヴァンニを見ることです. このオペラはモーツァルト作曲の非常に有名な作品ですが,なんと初演がこのエステート劇場なんだそうです. そんな由緒ある作品なら見ざるをえない!ということで予約しておきました.

劇場は広いというよりは高さがあるという感じの,あまり見たことのない作りでした(ヨーロッパの劇場はこれがスタンダード?).

高さがあるエステート劇場

舞台の上にはスクリーンが吊るしてあり,ここに歌詞が英語とチェコ語で表示されます(もとはイタリア語). これがないと物語がさっぱり追えないはずなので非常に助かりました. また,劇場に行く前にストーリーや見どころをまとめた動画を見ておいたのも話の理解に大いに役立ちました. 話が分からないと急激に眠くなるので,予習大事です!

ストーリー自体は女たらし・ストーカー・浮気女・嫉妬男などが組んず解れつの割としょーもない話ですが,分かりやすくて良いです. 何より曲と歌が良い,3時間くらいあったのですが飽きることなく楽しむことができました.

オペラが終わると10時くらいであまりやっている店もないので,そのあたりのイタリア料理店に入ります. ここでStaropramenというボヘミアンピルスナーチェコピルスナー)を飲みます. とても美味しい.これは日本に帰ってもamazonで買いたいやつですね.

ペペロンチーノも食べましたが,やはりこの料理は偉大.

ホテルに帰って寝ます.

6日目(プラハ

最終日です. Y.Y.さんがこの日も早朝ランニングをしていて元気だな〜と思います. この日はプラハの街の観光をします.

プラハは街全体が観光地のような感じで至る所に凄そうな建物があります. そんなプラハでも随一の観光名所がプラハで,こちらに向かいます. プラハ城は小高い丘の上にある,大聖堂や宮殿などの複数の建物からなる広大なお城です.

カレル橋から見たプラハ

宿から歩いて旧市街を抜けて有名なカレル橋を渡り,坂道をしばらく登っていくとプラハ城にたどり着きます. プラハ城からのプラハ市街の眺めがとても綺麗です.

プラハ城から見たプラハの街

プラハ城でなぜか日本人をたくさん見ました.人気観光地だからでしょうか.

色々と建物を回りましたがやはり凄いのは大聖堂です. ヨーロッパ観光あるあるとして「教会を回りすぎて教会に興味がなくなってくる」というのがあると思うんですが, この大聖堂はそのあるあるを吹き飛ばすような巨大かつ豪華な作りになっています.

歩き疲れて水分が足りないので(?)プラハ場内のカフェでビールを飲みます.Kozelです.

これもまたボヘミアンピルスナー王道という感じで美味しいです.

プラハ城を出て旧市街に戻り,ぶらぶらしているとKozel darkを出してそうなハンバーガー屋さんを見つけたので入ります.

とても美味しい.Kozelのジョッキは持ち手がオシャレですね. オシャレすぎてお土産にこのジョッキを買ってしまったのですが今のところ使い道がありません…

そのあとは旧市街を彷徨って時計台に登ったりお土産を漁ったりしてタイムアップとなりました.

プラハ旧市街

プラハ中央駅からバスでプラハ空港へ向かいます.ここでY.Y.さんとはお別れ.多謝〜

プラハ空港でしばらく暇だったので,そのへんにあるピルスナーウルケル公認ビアバーでウルケルとKozelのハーフ&ハーフを飲みます. これまでに戦ったボスが合体して襲いかかってきたみたいで良いですね(?)

Special technique により黒の部分と黄金の部分が分離しているそうで,飲み進めるうちに混ざっていき味が変化していくとのことでした. とても美味しい.

その後は無事飛行機でワルシャワ,成田と飛んで無事帰国です. 最後に日本のビールを飲みたくなったので成田エクスプレスの中でサッポロ黒ラベルを飲みます.

やっぱり日本のビールもとても美味しい.めでたしめでたし.

全体のまとめ

各国のビールをたくさん飲めて非常に良い旅でした. 特に印象深いのはミュンヘンオクトーバーフェストプルゼニピルスナーウルケルです. どちらももう一度行きたい.

それぞれのビールについて思ったのは,ドイツビールは割と大雑把で,チェコのビールは丁寧で繊細です(入った店の影響も大きいかもしれませんが…). 日本のビールも丁寧で繊細ですが,味はドイツビールに近いです. 僕はチェコビールが一番好きです.

帰国後に父親にホフブロイハウス行ったと伝えると,「僕もその昔ミュンヘンプルゼニプラハの旅行をして,そのときにホフブロイハウス行った」と言われました.ビール遺伝子か?